かっしーの家藤沢館 第1展示室 鵠沼海岸を巡って(その1 鵠沼海岸1〜3丁目) |
鵠沼海岸という地名は、もともとは現在の鵠沼海岸1丁目の海岸、ちょうど県立湘南海岸公園サーフビレッジのあるあたりの海岸を指して言ったのだと思いますが、現在、住居表示上の区域でいうと、藤沢市の南部、片瀬海岸と辻堂東海岸に挟まれた、小田急江ノ島線の南側のエリアになります。 鵠沼海岸と言えば、かつては松林の続く別荘地、あるいは保養地といったイメージ、現在ではサーフィンをはじめとするマリンスポーツのメッカ、といったイメージを持たれていると思いますが、鵠沼海岸には、こうしたよそ行きのイメージとは違うもう一つの顔、普段着の飾らない、落ち着いた生活の場としての顔があります。鵠沼海岸を巡ってシリーズでは、現在の鵠沼海岸が持つ日常のさまざまな表情を、皆さんにご紹介できたら、と考えています。 では、まず1丁目からご紹介しましょう。下の地図の赤枠で囲ったエリアです。 |
鵠沼海岸1丁目は、長い海岸線を持つ点で4丁目と似ているのですが、ここではその海岸線に沿って、県立湘南海岸公園が広がっています。湘南海岸公園は、東洋のマイアミと呼ばれるこの一帯を神奈川県が整備したもので、江ノ島のたもと、境川河口の西側から、引地川河口の東側までがそのエリアになります。ここには、江ノ島側から順に、江ノ島水族館、マリンランド、海の動物園といったリゾート施設や、最近整備された駐車場(閑散期はテニスコートになります)、緑地広場、県立サーフビレッジなどが点在しており、人々の憩いの場として親しまれています。 この公園のうち、鵠沼海岸のエリアは駐車場の中程から西側に当たりますが、ここは最近整備が完了し、すっかりきれいになりました。一方ビーチには、西浜海水浴場が広がりますが、サーフビレッジ付近から西側の海岸は、基本的には遊泳禁止エリアになっています。これは、引地川河口が近く、海底が急に深くなっていたりするなど危険なためですが、そのかわり、格好のサーフスポットとして、若者に人気のエリアになっています。また砂浜では、夏になるとビーチバレー大会が開催され、これも有名なイベントとしてすっかり定着しました。 なお、国道134号線沿いには、ファミリーレストランやファーストフードの店、高級レストランやホテルなどがずらりと立地し、まさに一大リゾートエリアを形成しています。 と、なかなか派手な印象の1丁目ですが、国道から一歩内側にはいると、そこは松の木の目立つ、落ち着いた環境の住宅地となっています。ここには、かつての別荘地の面影が残っています。 それでは、鵠沼海岸1丁目を巡ってみましょう!(水色部分は、99.4.5.追加展示したものです。オレンジ字は99.4.25.E地点画像展示替えによる修正です。) |
A地点です。この辺は、鵠沼海岸でも一番東側に当たり、湘南海岸公園の中程になりますが、ここには、海風のテラスと呼ばれる広場があります。昭和30年代、ここには小田急ビーチハウスが造られ、海水浴客のレジャー基地となっていましたが、老朽化により取り壊され、美しい公園として生まれ変わりました。国道沿いにはビーチハウスの名残として、こじんまりとした小田急ショップが建っています。 毎年7月25日には、江ノ島で花火大会が行われますが、このあたりは、花火鑑賞に絶好のスポットとなっています。 ここは写真で見るとおり、きれいな石畳の広場になってますが、そのためここや道沿いの歩道上(やはりきれいな石畳)などで、少年達がスケートボードをやっていることがあります。しかしここはスケボー禁止なので、散歩に来る人たちの安全のためにも、皆さん守って下さいね! |
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B地点です。ちょうどA地点の反対側を望む位置になりますが、砂よけのために植えられた松の木が、建物の間に残っています。写真の右はしに見える三角屋根の建物は、アン・ティ・ハウスという紅茶専門店です。こじんまりしたお店ですが有名な店で、地元の人のみならず、横浜や東京からも、ここに紅茶を飲みに来る方がいます。1階がギャラリーになっており、2階が紅茶のお店になっています。落ち着いた雰囲気の中で、本格的な紅茶とおいしいケーキを味わえます。
一方左はしに見えるのは、モスバーガー江ノ島店です。ファミレス(サンデーサン)跡地で、南イタリア風にまとめられたきれいな作りになっています。メニューは他のモスと別に変わらないのですが、ここで食べると、特においしく感じられます。この店では、かつてウッチャンナンチャンの南原さんが、バイトしたことがあります(テレビ番組の企画としてですよ!)。 |
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C地点、鵠沼公園歩道橋の上から見た、国道134号線です。西側を俯瞰しています。
国道134号線は現在4車線化が進んでおり、江ノ島入り口と茅ヶ崎方面は現在(1999年1月)も工事中ですが、この付近は完成しています。全部完成すると、道路渋滞がずいぶん減るものと期待されています。夜などここを車で通ると、道の照明などが、ロマンチックな雰囲気を醸し出していますが、このルートは夏を中心に、暴走族が爆走することでも有名で、こうした迷惑行為は、厳に謹んでもらいたいものです。 一方左側は、公園の整備に伴って植樹された松の緑地帯が続きます。公園整備前、この歩道橋のちょうど横の海岸には、やはり海水浴客のレジャー基地として、東急レストハウスが建っていました。先ほどの小田急ビーチハウス同様、老朽化により取り壊され、公園として生まれ変わっています。 |
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D地点です。リゾートエリアの1丁目も一歩内陸にはいると、このような落ち着いた雰囲気です。ここはちょうど三笠会館の裏に当たります。松の木が、鵠沼海岸らしさをよく表していると思います。 | |
海岸に戻って、ここはE地点です。ここは、県立湘南海岸公園サーフビレッジという施設で、公園利用者の利用拠点として平成9年6月に開館しました。この辺の海岸は先ほどご紹介したようにサーフィンやビーチバレーといったマリンスポーツのメッカで、こうしたスポーツを行う人々のサポートやライフセービング活動本部としての機能を担っており、また公園に遊びに来る人々へのサービス提供施設としても活用されています。中にはシャワー室やインフォメーションコーナー、休憩室、食堂などがあります。この食堂は、身体にハンディキャップを持つ方々の、自立と社会参加を進め就労機会を拡大することを目的とした、ともしびショップとなっています。
写真中央には、噴水が上がっているのが見えます。この噴水池を中心に、右手にはちびっ子広場という子供向けの公園が広がっており、左手には、平和の像というモニュメントがあります。この平和の像は、20世紀初頭よりくり返された戦争により、犠牲となった方々を顕彰するとともに恒久平和への願いを込めて、藤沢市民と市により昭和40年建立され、公園整備により現在地に移設されました。 |
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右の写真が、上でご紹介した「平和の像」です。サーフビレッジのすぐ東側にあります。 たくましい男性が、平和のシンボルである鳩を手にとまらせている姿です。この鳩の上に、時たま本物の鳩が止まっているときがあり、ほほえましさを感じさせてくれます。像の向こう側には、江ノ島が見えています。 像の右側に、この像のいわれを書いた小さな碑が建っています。この碑の文面はこちらです。 |
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