かっしーの家藤沢館 第15展示室
新時代へジャンプ!! 江の島水族館(Vol.1)
東洋のマイアミ、と言われる江の島海岸周辺。
そのエリアでも中核をなす観光施設が、1954(昭和29)年に開館した、江の島水族館(江の水)です。
高度成長時代を迎えつつあった昭和30年代から今日まで、
国内における近代的水族館の先駆けとして脚光を浴びつづけた江の水。
しかし開館から半世紀を迎え、新時代に向けて大きくジャンプすべく、
これまで別々だったマリンランドや海の動物園と一体化した施設として、全面的にリニューアルされることとなりました。
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旧・海の動物園は2002(平成14)年3月、マリンランドは同年9月をもって一足先に閉鎖され、
水族館だけが最後まで営業を続けていましたが、
いよいよ2004(平成16)年1月をもって、水族館も閉館されます。
これで湘南の地に一時代を築いた、一連の江の島水族館関連施設は全て役割を終え、
2004年春の、リニューアル施設オープンを待つだけとなります。
ここでは、大団円を迎えつつある江の島水族館の最後の姿、
最近の水族館とは一味も二味も違う、レトロな、しかし先駆者たる栄光の歴史に包まれたその晴れ姿を、
ゆっくりご覧頂きたいと思います。
江の島水族館の入口です。 江の島海岸・・・島へ渡る橋のたもと、かつ、小田急の片瀬江ノ島駅がすぐそばにあるこの地に、1954年、江の水は呱々の 声をあげました。 湘南海岸に立ち寄った「日活」(映画)の元社長・堀久作氏が、その素晴らしい景観に感動し、この地にふさわしい施設として 水族館建設を思い立ったのが、そもそもの始まりだそうです。 |
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当時は、第2次大戦後10年が
経とうという頃であり、もはや戦後ではない、というフレーズが経済白書で発表されたのが2年後(1956年)、という時代背
景の中、まさに日本中で、新しい時代に向けたさまざまな試みが躍動していた時だったでしょう。 湘南エリアでも、江の島の頂上に旧展望塔が建てられたのが1950年、鎌倉に日本初の公立近代美術館である神奈川県立近代 美術館ができたのが1951年、江ノ電にモダンなロマンスカー(500形)がデビューしたのが1956年と、新しいものが 次々と誕生しつつあった頃でした。 時代は移り、最近の大型化した水族館と比べると江の水は本当にこじんまりした施設に見えますが、その中には、日本の近代水 族館をリードしてきた華やかな歴史が、いっぱいに詰めこまれているのです。 |
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江の水の内部です。 海中を思わせる薄暗い光の中、小さな水槽が壁にずらりと埋め込まれています。 江の水は魚たちの飼育にもいろいろと画期的な業績をあげて来たのですが、そうした手厚い飼育体制のもと、今日も魚たちは元 気に水槽の中を泳ぎ回っています。 |
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熱帯魚の泳ぐ水槽の中を撮影してみました。 まるで、沖縄の海に飛び込んだようです。 水族館って、本当にロマンチックですね… これまできっと大勢の人々が、この美しさに魅せられたことでしょう。 |
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こち
らは、ウミガメ君たちの水槽です。 この大きさ! 竜宮城へ行った浦島太郎も、こんな亀の背中に乗って行ったのでしょうか…?ちょっと圧倒される雰囲気です。 そして…何て長生きなんでしょう! |
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緑のオアシス水槽、と言われる
水槽です。 水草の生い茂る大きな水槽の中を、魚クン達が生き生きと泳いでいます。 こうした環境では、魚クン達はとても元気がいいそうですよ。 |
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ちょうど、取材時期がクリスマスシーズンに当たったこともあり、
魚たちの泳ぐ水槽の中にも、きれいなデコレーションが施されていました。 まるで、メルヘンの世界ですね… |
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この水槽にいるのは、「カクレクマノミ」というお魚です。
今年(2003年)アメリカで大ヒットしたディズニー映画、「ファインディング・ニモ」の主役のお魚なんだそうです。 ファイナル・ポスターのお魚も、このカクレクマノミだそうですよ。 |
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