かっしーの家藤沢館 第12展示室
もう、書かないで下さい!(vol.1)
−2000年秋に行われた、湘南の海岸美 を取り戻す落書き消しイベントの模様−
湘
南海岸は、紺碧の空、松林、富士山を背景とする風光明媚な海岸として、 「日本の白砂青松100選」でも紹介され、観光地として、あるいは、マリンスポーツの 海岸として、多くの人たちに親しまれています。 しかし、近年心ない一部の人によって、数多くの公共施設が、落書きで汚されています。 そこで、市民の皆様の協力を得て、湘南海岸公園、および公園周辺の 国道134号や海岸の公共施設に書かれた落書き消しを、一斉に行います。 |
(神奈川県ホームページに掲載されたお知らせ文より)
◇
2000年11月11日、土曜日。
藤沢市ベイエリアの湘南海岸公園一帯に被害が広がっている「落書き」を、
ボランティアの力で消そうというイベントが行われました。
これは、神奈川県湘南なぎさ事務所と、同・藤沢土木事務所の共催で行われ、
爽やかな晩秋の青空の元、受付場所である湘南海岸公園サーフビレッジ前の広場には、
お年寄りから子ども達まで、総勢200名強の人々が集まりました。
◆
湘南のベイエリアに落書きが増えだしてから、もう、何年になるのでしょう。
初めはほんのちょっとした小さな落書きでも、一度落書きされてしまえば、
あとは、どんどんエスカレートしていってしまいます。
歩道橋や護岸といった公共施設だけでなく、最近は民家の塀などにも被害が及び、
美しい湘南海岸の風景が、すっかり台無しになっていました。
多くの人々が、この落書きに心を痛め、腹立たしく思っていたのでしょう。
行政当局には、「この落書き、何とかならないのか?」という苦情が多く寄せられていたそうです。
神奈川県には、住民の要望を知事に直接「便り」として送る、「知事への手紙」制度がありますが、
これでも直接、知事へ要望が寄せられていたそうです。
◇
しかし、落書き消しには、多くの費用がかかります。
昨今の行政の財政難は、神奈川県も例外ではなく、
とても落書き消しだけに多くの費用をかけることはできない、ということで知恵を出し合い、
今回のような、ボランティアの力による取り組みとなったようです。
◆
・・・それでは
秋の日のある朝繰り広げられた、地元住民の壮大なチャレンジの模様を、どうぞご覧下さい!・・・
まずは湘南海岸公園サーフビレッジ前で、受付を済ませます。
ペンキを使うので、汚れてもいい服で皆さん集まりました。
説明を聞きます。 黄色い服の方が、湘南なぎさ事務所の所長さん、 その横のお巡りさんが、藤沢警察署の署長さんです。 |
会場にあった、落書き被害マップ。 |
説明のあと、それぞれ班ごとに浜辺を現地へ移動します。
私は5班で、片瀬西浜にある、地引き網の基地付近の落書き消しをすることになりました。
さあ、ここが現地です。
ちょうど浜辺の遊歩道の下に、見事な落書きがされていました。
ここは、地引き網の漁師さんが使う場所で、いつもはゲートが閉じており入れなくなっているのですが、
それでもどこかから進入して、落書きされてしまうんだそうです。
さあ、作業にかかりましょう!
まず、水性ペンキを混合し(上)、それからローラーを使って、落書きを上から塗り消していきます(下2枚)。
私たちの横では、砂浜に面した部分の落書き消しをやっていました。
ここも、ひどいですね!