かっしーの家藤沢館 第12展示室

もう、書かないで下さい!(vol.1)

−2000年秋に行われた、湘南の海岸美 を取り戻す落書き消しイベントの模様−

湘 南海岸は、紺碧の空、松林、富士山を背景とする風光明媚な海岸として、
「日本の白砂青松100選」でも紹介され、観光地として、あるいは、マリンスポーツの
海岸として、多くの人たちに親しまれています。
しかし、近年心ない一部の人によって、数多くの公共施設が、落書きで汚されています。
そこで、市民の皆様の協力を得て、湘南海岸公園、および公園周辺の
国道134号や海岸の公共施設に書かれた落書き消しを、一斉に行います。

(神奈川県ホームページに掲載されたお知らせ文より)

 2000年11月11日、土曜日。
藤沢市ベイエリアの湘南海岸公園一帯に被害が広がっている「落書き」を、
ボランティアの力で消そうというイベントが行われました。

 これは、神奈川県湘南なぎさ事務所と、同・藤沢土木事務所の共催で行われ、
爽やかな晩秋の青空の元、受付場所である湘南海岸公園サーフビレッジ前の広場には、
お年寄りから子ども達まで、総勢200名強の人々が集まりました。

 湘南のベイエリアに落書きが増えだしてから、もう、何年になるのでしょう。
初めはほんのちょっとした小さな落書きでも、一度落書きされてしまえば、
あとは、どんどんエスカレートしていってしまいます。
歩道橋や護岸といった公共施設だけでなく、最近は民家の塀などにも被害が及び、
美しい湘南海岸の風景が、すっかり台無しになっていました。

 多くの人々が、この落書きに心を痛め、腹立たしく思っていたのでしょう。
行政当局には、「この落書き、何とかならないのか?」という苦情が多く寄せられていたそうです。
神奈川県には、住民の要望を知事に直接「便り」として送る、「知事への手紙」制度がありますが、
これでも直接、知事へ要望が寄せられていたそうです。

しかし、落書き消しには、多くの費用がかかります。
昨今の行政の財政難は、神奈川県も例外ではなく、
とても落書き消しだけに多くの費用をかけることはできない、ということで知恵を出し合い、
今回のような、ボランティアの力による取り組みとなったようです。

 

 

・・・それでは
秋の日のある朝繰り広げられた、地元住民の壮大なチャレンジの模様を、どうぞご覧下さい!・・・

 

まずは湘南海岸公園サーフビレッジ前で、受付を済ませます。
ペンキを使うので、汚れてもいい服で皆さん集まりました。

説明を聞きます。
黄色い服の方が、湘南なぎさ事務所の所長さん、
その横のお巡りさんが、藤沢警察署の署長さんです。
会場にあった、落書き被害マップ。

説明のあと、それぞれ班ごとに浜辺を現地へ移動します。
私は5班で、片瀬西浜にある、地引き網の基地付近の落書き消しをすることになりました。

さあ、ここが現地です。
ちょうど浜辺の遊歩道の下に、見事な落書きがされていました。

ここは、地引き網の漁師さんが使う場所で、いつもはゲートが閉じており入れなくなっているのですが、
それでもどこかから進入して、落書きされてしまうんだそうです。

さあ、作業にかかりましょう!
まず、水性ペンキを混合し(上)、それからローラーを使って、落書きを上から塗り消していきます(下2枚)。

私たちの横では、砂浜に面した部分の落書き消しをやっていました。
ここも、ひどいですね!

 

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